蜘蛛とeveryone(世界人権宣言をテキストとして)

制作 : 2019年

映像(シングルチャンネル, サウンド), ポスター

各国の人権侵害を国内問題として放置したことが、第二次世界大戦という悲劇を引き起こしたという深い反省のもと、国際連合によって世界人権宣言が作られた。この宣言は、国や階級単位で区別することなく、世界中の「全ての人間」が、生まれながらにして人権をもっていると、歴史上初めて明文化したことで知られる。宣言文中に頻出する呼びかけの言葉“everyone”、巣上の蜘蛛がどのように反応するかを観察する映像に、作家の発音練習の音声が重なる。展示会場内には、宣言採択と同年の1948年に製作・配布されたポスターの複製が置かれている。当時、宣言が一覧でき るこの大判ポスターを広げ、人々が集って読む様子の写真が新聞などのメディアで広められたことに倣い、ポスターは会場を訪れた人が持ち帰れるようになっている。
画像提供: UN Photo 協力: ETC英会話